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シングルサインオン(SSO)とは?仕組みやメリット、ツール11選を紹介

目次

SSO(シングルサインオン)は、現代のデジタル環境でますます重要な役割を果たしています。この記事では、SSOの基本的な概念からその仕組み、認証方式の種類、メリット、そして導入手順まで、一通りの情報を詳しく解説します。SSOの理解は、ユーザー体験の向上とセキュリティ維持の両方を実現するための鍵となります。この記事を通じて、SSOの全貌を把握し、その有用性と可能性を最大限に活用するための知識を得ることができます。

シングルサインオン(SSO)とは?

SSOの定義と概要

シングルサインオン(SSO)は、ユーザーが一度の認証で複数の関連するシステムやサービスにアクセスできるようにする認証スキームです。ユーザー名とパスワードの一組だけで、複数のアプリケーションやウェブサイトにログインできるのが特徴です。これにより、ユーザーは多くの異なる認証情報を覚えておく必要がなく、一方で企業はセキュリティを維持しつつユーザー体験を向上させることができます。

SSOの歴史と発展

SSOの概念は、ユーザーが複数のシステムやサービスにアクセスする際の認証の手間を減らすために生まれました。初期のSSOシステムは、主に企業内の異なるシステム間での認証を一元化することを目指していました。この記事では、シングルサインオン(SSO)の基本概念、仕組み、認証方式の種類、メリットを明確に解説します。SSOの理解は、ユーザー体験とセキュリティ向上の鍵です。

SSOの仕組み

SSOの認証プロセス

SSOの認証プロセスは以下のように行われます。

  1. ユーザーがSSOをサポートするアプリケーションにアクセスします。
  2. アプリケーションはユーザーをSSOプロバイダーにリダイレクトします。
  3. ユーザーはSSOプロバイダーで認証情報(通常はユーザー名とパスワード)を入力します。
  4. SSOプロバイダーはユーザーを認証し、アプリケーションに認証トークンを送信します。
  5. アプリケーションはトークンを検証し、ユーザーにサービスを提供します。

このプロセスは、ユーザーが一度認証すれば他の全てのアプリケーションにアクセスできるというSSOの主要な利点を実現します。

SSOの技術的な側面

SSOの背後には、セキュリティトークンを生成し、それを利用してユーザーを認証するという技術があります。ユーザーが初めて認証を行うと、SSOプロバイダーはセキュリティトークンを生成し、それをユーザーのブラウザに保存します。その後、ユーザーが同じSSOプロバイダーを使用する別のアプリケーションにアクセスすると、既存のセキュリティトークンが検証され、新たな認証プロセスを省略します。

SSOの認証方式の種類

SAML

セキュリティアサーションマークアップランゲージ(SAML)は、SSOの実装によく使用されるオープンスタンダードです。SAMLは、ユーザーの認証情報とアクセス権をXML形式のメッセージで交換することで、異なるドメイン間でのSSOを可能にします。これにより、ユーザーは一度ログインすれば、SAMLをサポートする全てのアプリケーションにアクセスできます。

OpenID Connect

OpenID Connectは、OAuth 2.0プロトコルの上に構築された認証レイヤーで、SSOのためのもう一つの人気のあるスタンダードです。OpenID Connectは、ユーザーの認証情報を安全に共有するためのIDトークンを提供します。これにより、ユーザーは一度のログインでOpenID Connectをサポートする全てのサービスにアクセスできます。

OAuth 2.0

OAuth 2.0は、ユーザーが自分の情報を新たに作成することなく、既存のアカウントを使用して新しいアプリケーションにログインできるようにするオープンスタンダードです。OAuth 2.0は、ユーザーが自分のデータに対するアクセスを制御できるようにするとともに、SSOの実現にも役立ちます。

SSOのメリットとデメリット

ユーザーにとってのメリット

SSOはユーザーにとって多くの利点を提供します。最も明らかなのは、一度のログインで複数のアプリケーションやサービスにアクセスできるという利便性です。これにより、ユーザーは多くの異なるユーザー名とパスワードを覚える必要がなくなります。また、SSOはユーザーの生産性を向上させることも可能で、ログインの手間を省くことでユーザーはより重要なタスクに集中することができます。

企業にとってのメリット

企業にとっても、SSOは多くの利点を提供します。SSOを導入することで、IT部門はユーザーのパスワードリセットやアカウント管理のような時間を取るタスクを減らすことができます。また、SSOは企業のセキュリティを強化することも可能で、一元化された認証システムは不正アクセスを防ぐのに役立ちます。

SSOのリスクと対策

一方、SSOは一部のリスクも伴います。一つの認証情報が漏洩すると、それがユーザーの全てのアプリケーションやサービスへのアクセスを許可する可能性があるためです。これを防ぐためには、二要素認証や強力なパスワードポリシーの導入、定期的なセキュリティチェックなどの対策が必要です。

SSOの実装まで

SSOの導入手順

SSOの導入は、組織のセキュリティとユーザーエクスペリエンスを向上させるための重要なステップです。以下に、SSOを導入するための基本的な手順を示します。これらの手順は、SSOの導入をスムーズかつ効果的に行うためのガイドラインとなります。

  1. ニーズ分析
  2. SSOプロバイダーの選択
  3. インテグレーション
  4. テストとデプロイ
  5. ユーザー教育

1.ニーズ分析

まず、組織のニーズを理解し、SSOがそれにどのように対応できるかを評価します。これには、使用するアプリケーションの種類、ユーザーの数、セキュリティ要件などが含まれます。

2.SSOプロバイダーの選択

次に、ニーズに最適に対応するSSOプロバイダーを選択します。これは、サポートする認証プロトコル、セキュリティ機能、価格などに基づいて行います。

3.インテグレーション

選択したSSOプロバイダーを既存のシステムとアプリケーションに統合します。これは、プロバイダーが提供するAPIやSDKを使用して行います。

4.テストとデプロイ

SSOソリューションをテストし、問題がなければ本番環境にデプロイします。

5.ユーザー教育

最後に、ユーザーに新しいログインプロセスを教え、SSOの利点と使用方法を理解させます。

SSOのベストプラクティス

SSOを効果的に実装するためには、いくつかのベストプラクティスを考慮することが重要です。まず、信頼できるSSOプロバイダーを選択することが必要です。次に、SSOの導入は全体的なセキュリティ戦略の一部として計画されるべきです。また、ユーザーのプライバシーを保護するために、必要最小限の情報のみを共有することが推奨されます。最後に、定期的なセキュリティレビューとアップデートを行うことで、システムの安全性を維持します。

クラウド型SSOツール比較11選

GMOトラスト・ログイン

※出典:【公式】SSO/IDaaSのGMOトラスト・ログイン

GMOトラスト・ログインは、ID管理、シングルサインオン、認証強化、ID連携を備えたクラウド型のID管理(IDaaS)であり、社内システムやクラウドサービスのID・パスワードを一元管理し、セキュリティを強化します。また、多要素認証やアクセス制限を実現し、業務効率向上やセキュリティ向上を支援しています。GMOトラスト・ログインはISO/IEC 27001とISO/IEC 270172015の認証を取得しています。

詳細はこちら→https://trustlogin.com/

HENNGE One

※出典:クラウド・SaaSのセキュリティサービスHENNGE One (ヘンゲワン)|HENNGE株式会社(へんげ)- テクノロジーで変化をチカラに。

HENNGE Oneは、クラウドセキュリティサービスであり、IdP EditionとE-Mail Security Editionの2つのパッケージで構成されています。IdP Editionは、複数のクラウドサービスのID/パスワード統合とアクセス制御を提供し、E-Mail Security Editionは、メールセキュリティ機能を提供しています。また、HENNGE Oneは、安全性と利便性を兼ね備えたクラウドサービスとして、多くの企業のSaaS活用を支援しています。さらに、HENNGE Oneは使いやすさにも優れており、2021年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

詳細はこちら→https://hennge.com/jp/service/one/

ID Federation

※出典:ID Federation|ドコモビジネス|NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま

ID Federationは、Webアプリケーションの認証ソリューションを提供するクラウドサービスおよびソフトウェア製品です。シングルサインオンや多要素認証などの機能によりセキュリティを強化し、柔軟なIDaaSを提供しています。また、Ping Identity社とのパートナーシップにより安心安全なセキュリティソリューションを提供しています。さまざまな認証方法やパスワードレス化などの機能も備えており、ゼロトラストにも対応しています。

詳細はこちら→https://www.ntt.com/business/services/application/authentication/idf.html

LOCKED

※出典:LOCKED | SaaSのアカウント管理を自動設定、SSOで安全

LOCKEDはアカウント設定やライセンス管理など、SaaS関連の様々な作業を一括で行うことができます。また、シングルサインオンやアクセス制御、パスワードポリシーなどのセキュリティ機能も備えています。さらに、APIを通じた連携により、自動設定やデータの取得など、各システムとの連携も可能です。LOCKEDはSaaS運用の効率化とセキュリティの向上を図る総合的なソリューションです。

詳細はこちら→https://locked.jp/

Gluegent Gate

※出典:IDaaS でセキュリティ強化と利便性向上 | Gluegent Gate

Gluegent Gateは、簡単に導入・構築できるクラウドサービスのセキュリティ対策ツールです。使いやすいUIとマルチデバイス対応により、いつでもどこでも安全にクラウドサービスを利用することができます。また、シングルサインオン(SSO)や監査機能などの機能も提供しています。価格はビジネスプランが1ライセンスあたり月額100円(税別)から利用可能です。

詳細はこちら→https://www.gluegent.com/service/gate/

Okta

※出典:シングルサインオン(SSO)サービス | Okta

Oktaのクラウドベースのシングルサインオンサービスは、クラウドからオンプレミスまでの接続を実現し、アクセス管理やセキュリティポリシーの適応、エンドユーザーの支援、ユーザーアクセス監査の簡略化などを提供します。また、小売店舗網などの業界でも使用が可能であり、大規模なサインオンの簡略化が実現されています。

詳細はこちら→https://www.okta.com/jp/products/single-sign-on/

jugaa

※出典:jugaa(ジュガー|シングルサインオン(SSO)|パスワード探す作業はもう不要!中小企業のためのクラウド管理サービス

jugaaは、シングルサインオン(SSO)を提供するサービスです。jugaaにログインすると、保存したID・パスワードが自動的に各サイトのログインフォームに入力されます。複数のSNSアカウントや同じサイトの複数アカウントへのログインも簡単に行えます。jugaaはパスワード管理の煩わしさを解消し、セキュリティも強固です。登録したアプリやサービスは管理画面で確認でき、部署や会社全体の管理にも便利です。jugaaではメールでの二段階認証も利用できます。また、不正アクセスへの対策として、パスワード情報は別のマスターキーで管理されます。jugaaはさまざまな企業のニーズに対応し、無料トライアルもあります。

詳細はこちら→https://jugaa.jp/

HENNGE One Idp Edition

※出典:アクセス制限とシングルサインオンの国内導入実績No.1のHENNGE One IdP Edition|HENNGE One(ヘンゲワン)|HENNGE株式会社(へんげ)- テクノロジーで変化をチカラに。

HENNGE One IdP Editionは、Microsoft 365、Google Workspace、Boxなどのさまざまなクラウドサービスのアクセス制御とシングルサインオンを実現するソリューションです。金融や大手企業、行政機関など、さまざまな業種・業態で利用されており、使いやすいユーザーインターフェースと高い可用性が評価されています。さまざまなアクセスセキュリティ対策や200以上のSaaSへの対応、MFA(多要素認証)や脱パスワード、脱VPNなどの機能も提供されています。また、HENNGEは導入前から導入後までのサポート体制を整えており、テクニカルコンサルタントによる導入支援や運用・サポートのサポートメンバー、ヘルプ・コミュニティなどの情報基盤も充実しています。

詳細はこちら→https://hennge.com/jp/service/one/idp/

CloudGate UNO

※出典:CloudGate UNO – クラウドゲートウノ | ゼロトラスト時代のSSO・MFAソリューション

CloudGate UNOは、ゼロトラストモデルのシングルサインオン機能を提供するクラウドサービスのセキュリティソリューションです。不正アクセスやサイバー攻撃の増加に対応し、アクセス制限を強化して企業の情報資産を保護します。また、ユーザーの利便性も向上させるため、複数の認証方式を選択できる機能も備えています。CloudGate UNOは高い顧客満足度を誇り、ITreviewの評価でもリーダーとして認められています。

詳細はこちら→https://www.cloudgate.jp/lineup/uno.html

IIJ ID

※出典:クラウド型のID管理・認証管理サービス(IDaaS)- IIJ IDサービス

IIJ IDサービスは、クラウド型のID管理サービス(IDaaS)で、様々なサービスのIDを連携させ、シングルサインオン(SSO)を可能にします。また、不正ログインの検知・防止に役立つ多要素認証機能も提供されています。連携先のサービスに高度な認証セキュリティを追加することができ、外部サービスとのシングルサインオンも実現できます。ADとの連携により、ID管理を統合することも可能です。

詳細はこちら→https://www.iij.ad.jp/biz/iid/

メタップスクラウド

※出典:SaaS管理でリスク削減。SaaS一元管理ツール「メタップスクラウド」

メタップスクラウドは、SaaS(Software as a Service)を一元管理することで、企業にコスト削減と安全なアクセス環境を提供します。メタップスクラウドは、企業のクラウド資産を可視化し、DX化を支援します。利用状況の可視化により、SaaSのコストやアカウント数を確認し、組織・ユーザーごとのSaaSを一覧表示することができます。また、アカウント一括管理により作業を効率化し、アクセス管理によるセキュリティの強化も実現します。メタップスクラウドは、可視化、管理効率化、セキュリティなどの機能を提供し、400以上の連携SaaSに対応しています。

詳細はこちら→https://www.metapscloud.com/

SSOの今後の展望

クラウドとSSO

クラウドコンピューティングの普及に伴い、SSOはますます重要な役割を果たすようになりました。クラウドベースのアプリケーションやサービスは、従来のオンプレミスのシステムとは異なる認証要件を持つため、SSOはユーザーが複数のクラウドサービスに簡単にアクセスできるようにするための効果的なソリューションとなります。

SSOの未来のトレンド

SSOの未来は、セキュリティと利便性のバランスをさらに向上させる方向に進化していくと予想されます。具体的には、バイオメトリクスや行動ベースの認証などの新しい技術が組み込まれ、パスワードレスの認証が一般的になる可能性があります。また、人工知能と機械学習の進歩により、SSOシステムはユーザーの行動パターンを学習し、異常なアクティビティを自動的に検出する能力を持つようになるでしょう。

SSOでユーザー体験を向上しましょう

この記事では、SSO(シングルサインオン)の基本的な概念から、その仕組み、認証方式の種類、メリット、そして導入手順まで、幅広く詳しく解説しました。SSOは、ユーザー体験の向上とセキュリティ維持の両方を実現する強力なツールであり、その重要性は今後も増していくでしょう。この知識を活用し、より安全で効率的なデジタル環境を構築する一助となれば幸いです。

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