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SAPとはどんなシステム?|ERPとの違いと導入メリット

目次

SAPというワードを聞いたことはありますか?単語自体は知っていてもそれが何なのか知らないという人は多いかもしれません。SAPを知ることで、自社に合わせたDX(デジタルトランスフォーメーション)改革の手助けになることでしょう。SAPの概要や導入することで得られるメリットなどを、簡単に読めて理解できるように本記事で説明しています。

SAPとは


SAPとは、多国籍企業で世界全国に10万人以上の従業員を抱え、ドイツ中西部に本社を置くヨーロッパ最大のソフトウェア開発会社です。1972年から続くSAP社では「デジタルでつながる企業」という構想を基に、企業の持続可能なインテリジェントエンタープライズを支援しています。さらに、顧客の80%は中堅小規模企業が占めており、今までに140か国、2万2千社以上、25の業種がSAP社のソフトウェアを導入しました。

SAPシステムの特徴

SAP社のソリューションは以下のような特徴があります。

 

  • 汎用性と拡張性を兼ね備えるグローバルなシステム
  • 分析データの可視化と高いユーザビリティー

 

様々な国で導入されていることから分かるように27か国語に対応しており、様々なビジネス業務のカテゴリに関する国際基準に準拠しています。ビジネスにおいて無限に湧き出てくる様々な課題に対して、100種類以上のソリューションが用意されています。データ管理を一元化することで、分析データの可視化レポートを複数の部門にまとめて共有することが可能です。またUXデザインもシンプルで使いやすいデザインになっていて、GoogleやMicrosoft、Amazonなどがパートナーなので他社のサービスも親和性があります。

ERPとSAPの違い

ERPとは、Enterprise Resource Planningの略称で企業経営の根幹となるリソースの適切な配分を実現するためのシステムです。統合基幹業務システムと呼ばれていることもあります。対してSAPは会社の名前です。一言にするとブランドというイメージになります。したがって、ERPはシステムの総称でありジャンルの1つという認識で、SAPはERP製品の中の1つのブランドと言えます。

どんな課題を解決できるか


SAPを導入によってどんな課題が解決出来るのでしょうか?また、それらの課題はどのソリューションが活用できるのか、導入事例を基に見ていきましょう。

SAP社 導入事例

グローバルな経営管理

SAP社のシステムは、日本の拠点だけでなく海外拠点でも導入できます。前章で書いたように27か国語に対応しており、日本でも多くの企業が導入しています。日本国内で複数の拠点を繋ぐことはもちろん、海外拠点とも気軽に繋がることができて拠点ごとに言語を使い分けることができるので、管理する側もユーザー側もストレスになりません。これから海外進出を考えているような人にもおすすめです。

国際基準の設定

SAP社のソリューションの多くは、その分野の国際基準に準じています。たとえばSAP社のERPソリューションの場合、国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards)についてサポートを受けられるIFRS支援室があります。国際基準はもちろん、日本やアメリカ、EUなどそれぞれの規格にも対応しているため、規格や基準の確認のためだけに管理者の負担が大きくなることはありません。

グループ間での業務統一

何回も書いていますがSAP社には豊富なソリューションがあるため、グループ間での業務を上から下までシームレスに繋げることができます。一番下の土台となるところには、アプリ開発や分析、AIなど技術的な「ビジネステクノロジープラットフォーム」に関するシステムがあります。その上にはERPや人事・調達・顧客管理といったシステム、一番上にあるのは業種別の包括的な業務プロセスを管理できるシステムです。わざわざ、業務ごとにソリューションを探す必要がありません。25業種それぞれの業務やデータに特化しているので、新規事業を始めたとしても変わらないサポートを受けることができるので安心です。

SAPで出来ること

SAP社は多くのサービスを提供しているため出来ることはたくさんありますが、本記事では一部を取り上げて紹介します。

 

  • 全てが繋がるマルチクラウド
  • 組み込まれた分析ツールとデータの可視化
  • 円滑な業務プロセスとワークフローの作成
  • 高度な機械学習アルゴリズム
  • 統一された柔軟なバリューチェーン

 

先ほど述べたようにSAP社のシステムは上から下までシームレスに業務を連携・統合することができるので、まるでマルチクラウドで操作しているようにスムーズな管理ができます。また、ややこしいと思われがちな分析ツールも最初から組み込まれていて分析したデータを自動的にレポートにしてくれるので、簡単にデータを可視化することが可能です。ワークフローにおいても部門内だけの閉鎖的なものではなく、グループ全体として包括的に作成することができます。精度の高い機械学習アルゴリズムによって様々なツールでAIからのサポートを受けることができるため、担当者の負担軽減にも繋がるでしょう。バリューチェーンのような様々なチームの連携が必要になるシーンでも、異常が起きた際に臨機応変に対応できるのでリスクを気にしすぎることなく業務に集中できます。これらはSAP社のシステムで出来ることのほんの一部です。詳しくはSAP社のHPをご覧ください。

導入のメリット


本章では、SAP社のソリューションシステムを導入することでどんなメリットがあるかを説明していきます。前章で出来ることを書いて大まかなメリットは分かっていただけたと思うので、システム・サポートがどのように活用できるのかを述べていきます。

システム維持の負担を軽減

トラブルや故障が発生した際に運営企業の営業時間内でしかサポートを受けられず、解決に時間がかかってしまったという経験があるかもしれません。電話だけでなくチャットからもパートナーに相談することが出来ます。そして、「ちょっと分からないけど聞くほどのことでもないかな」と言った時には、ユーザーコミュニティがあるためいつでもお悩み相談に答えてくれるのも助かりますよね。また、長期サポートの保証制度があるので導入してから慣れるまではしっかりとサポートを受けられます。

データを共有して直接経営管理に

現場で得たデータを分析し、分析後に可視化レポートとしてマネジメント層へ共有することができます。また、結果だけを共有するのではなく業務プロセスも同時に共有されるので、どこが原因でどんな結果になったか把握することができます。さらに、マネジメント層が出した経営戦略・予測データを現場での業務に活用するといった逆のプロセスも可能です。グループ全体としての情報共有は、企業全体の意識改革にも繋げていくことができるかもしれません。

生産性やQCDの向上

QCDとはQuality,Cost,Deliveryの頭文字を取り、品質・コスト・納期を表しています。無駄な作業をソリューションに代わってもらい業務効率をあげることで、従業員がもっと重要な業務に集中することが可能です。多くのツールでリアルタイム処理が可能で、単純な業務における時間削減が力を入れるべき業務の質に繋がり、生産性の向上が期待できます。

5分で理解するSAP


本記事はいかがだったでしょうか。実はSAPは社名だったんですね。この3文字に数えきれないほどのソリューションが隠されていました。外資系システムだからこそと言える柔軟なオプションの数もポイントです。知ってるようで実は知らない、そんなトピックを分かりやすく説明しています。本記事がデジタル化を目指す皆さんの力になれば幸いです。

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