
株式会社エイトレッド
導入企業株式会社タダノ
FAXとメールの申請業務をワークフロー化し、工数約95%削減と承認記録の可視化を実現
X-point Cloud(エクスポイントクラウド)は、株式会社エイトレッドが提供するクラウド型のワークフローシステムです。紙やExcelで回していた申請書や稟議書を電子化し、申請から承認、決裁までの流れをシステム上で完結させます。既存の帳票をそのままの見た目で再現できること、管理者がノーコードでフォームや承認ルートを作れることが特徴で、スマートフォンやタブレットからも承認できます。操作ログやIP接続制限などのセキュリティ機能、CSV出力やAPIによる外部システム連携も備え、企業規模や業種を問わず、メーカー累計5,000社以上に導入されています。
| 会社名 | 株式会社タダノ |
| 業種 | 製造業(建設機械) |
| 概要 | 1919年創業、香川県高松市に本社を置く建設機械メーカーです。建設用クレーン、車両搭載型クレーン、高所作業車などの製造販売を手がけ、1955年には日本初の油圧式トラッククレーンを開発しました。国内に8か所の工場と10か所の支店を持つほか、ヨーロッパやアジアにも拠点を展開し、海外売上比率は6割に達しています。従業員数は単独1,755人、連結5,997人(2025年12月31日現在)です。 |
課題・導入背景
タダノのCS企画部マニュアルGは、顧客やパートナー企業に提供する取扱説明書といったサービス資料を管理する部署です。資料の注文が入ると営業担当者が申請書を起案し、マニュアルGが取りまとめて決裁権限者の承認を得たうえで発送する流れでしたが、この申請がFAXとメールで行われていたため、担当者が不在だと受け付けられない、メールを見落として営業担当者から催促される、といった問題が繰り返し起きていました。受理後も申請書の回付、処理、保管に加えて、印刷を担うグループ会社への送付依頼が必要で、これらの作業が担当者の業務全体の15〜20%を占めていました。処理の遅れはそのまま顧客への納期の遅れにつながるため、申請業務の効率化が求められていました。
解決策
社内で働き方改革に向けた分科会活動が始まったことをきっかけに、マニュアルGの苅山宏治氏が申請業務の効率化を発案し、比較検討を経てX-point Cloudを選びました。決め手は、申請フォームの欄外に記入の手引きを出せるレイアウト機能でした。記入項目が多く差し戻しの多かった申請書の記入ミスを減らせると判断しました。社内にはフルスクラッチで開発した稟議用のワークフローシステムがすでにあり、既存のシステムを使えばよいのではという声も上がりましたが、苅山氏は費用対効果を数字で示し、導入後の保守管理を自部門で担うと宣言して承認を得ています。構築は苅山氏がひとりで進め、ノーコードのフォーム作成機能を使って、作業開始から4か月後に運用を始めました。
結果
サービス資料の注文に関する申請は、FAXやメールからすべてX-point Cloudに移り、FAXの受け取り、メールの印刷、回付、保管の作業がなくなりました。その結果、申請業務にかかる工数は約95%減り、申請1件あたりの処理時間は以前の20分の1程度になっています。資料の送付が早くなったことで納期が短縮され、サービス品質と顧客満足度の向上にもつながりました。導入当初はサービス資料の申請書だけでしたが、社内の要望に応じて申請書を順次追加し、現在は約30種類の申請書を年間約1,000件の申請に使っています。苅山氏自身の業務では、全体の15〜20%を占めていた作業がほぼ不要になり、その時間を業務改善の企画に振り向けています。
サービス資料の注文申請という範囲を絞ったうえで、FAXとメールに散らばっていた申請をひとつのワークフローに集め、誰が申請し、誰が承認したかの記録がシステムに残る形にした点を評価しました。紙とメールの運用では追跡できなかった承認の経路が見えるようになり、承認ルールどおりに処理されたかを記録から後で確認できる状態になったことは、内部統制の面で意味の大きい変化です。既存システムがある中で費用対効果を算出して社内を説得し、保守を自部門で担う体制まで作った進め方には再現性があります。工数約95%削減という成果と、業務のスピードと統制を同時に高めた点を評価し、ガバナンスDX部門 AWARD にふさわしい取り組みと判断しました。
| 会社名 | 株式会社エイトレッド |
| 概要 | 株式会社エイトレッドは、2007年4月設立、東京都渋谷区に本社を置くワークフローシステムの開発・販売会社で、2022年4月から東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。中小企業向けワークフローのX-point Cloud、大規模組織向けワークフローのAgileWorksを提供し、申請・承認・決裁業務の電子化を支援しています。 |
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編集部コメント
導入の目的を「この業務負担を軽減したい」という具体的な一点に絞ったところに、編集部はこの事例の価値があると考えています。全社一斉の刷新を狙わず、まず最も困っていた申請業務から始め、成果を見てから申請書の種類を増やしていく順序は、システム導入に慎重な組織でも取り入れやすい進め方です。承認の記録が日常の業務を処理する中で自然に残る形にしておくと、後から経路を確認できる状態が保たれます。内部統制を強めたい企業にとって、この事例はその具体例になります。
デジタル化の窓口 編集部