
COGENT AI SmartRead PLUS+
株式会社Cogent Labs
導入企業朝日共販株式会社
繁忙期に延べ100時間かかっていたカニ注文書の入力をほぼゼロにし、顧客対応へ時間を回した

COGENT AI SmartRead PLUS+は、株式会社Cogent LabsのAI OCR「SmartRead」を専門オペレーターの監督のもとで運用し、書類の仕分け、読み取り、補正までをまとめて引き受けるデータ化サービスです。利用企業は読み取り後の確認や修正を自社で行わずに、そのまま業務システムへ取り込める形のデータを受け取れます。レイアウトの異なる書類にも対応し、オプションで書類の引き取りやスキャン、データの加工も依頼できます。金融、保険、製造、小売・卸、官公庁・自治体など幅広い業種で使われています。
| 会社名 | 朝日共販株式会社 |
| 業種 | 水産加工業(食品製造・販売) |
| 概要 | 朝日共販株式会社は、愛媛県西宇和郡伊方町に本社を置く水産加工企業です。1995年12月に設立され、しらすやちりめん、カニ、海藻などの水産食料品を、漁獲から加工、販売まで一貫して手がけ、「Seatas(シータス)」のブランドで全国の食卓へ届けています。松山、東京、大阪に営業所を持ち、関西事業所(神戸)はカニを専門に扱う拠点です。従業員数は220人(グループ全体300人)です。 |
課題・導入背景
朝日共販株式会社では、WEB注文が広がる一方で、長く付き合いのある会員からはFAXや郵送での注文が続いています。看板商品のカニは正月に合わせて11月と12月に注文が集中し、この2カ月で約3,000枚の注文書が届きます。これまでは営業スタッフ4〜5名が手作業で入力し、正確なデータにするために入力担当と確認担当の二人体制でダブルチェックを行っていました。繁忙期にはこの作業だけで合計100時間を費やしており、一人ひとりの状況に合わせたきめ細かな対応を大切にしたい現場にとって、入力に取られる時間をどう減らすかが、顧客と向き合う時間を増やすための課題になっていました。
解決策
同社が製品選定で最も重視したのは、自社でAI OCRを操作・運用する必要がないことでした。「結局自社でチェックするなら工数は減らない」と心配していたためです。COGENT AI SmartRead PLUS+(以下、SmartRead PLUS+)はデータの加工や精査までを含めて、基幹システムへそのまま取り込める完成データとして納品されるため、同社は2025年11月に本格導入しました。運用では、FAXで届いた注文書を自動でPDF化して専用フォルダに集め、SmartRead PLUS+にアップロードする流れです。電話番号の桁数チェックや支払い方法に応じた手数料の自動計算といった同社独自の事務ルールも、担当者と打ち合わせて自動処理の条件に組み込みました。
結果
導入後、注文書の手入力はほぼゼロになりました。繁忙期に合計100時間かかっていた入力とダブルチェックの作業がほぼなくなり、電話番号の桁数や手数料の計算といった社内ルールに沿ったチェックもデータ加工の段階で済むため、自社で一件ずつ確認して修正する手間が要らなくなっています。届いたデータはそのまま基幹システムに取り込める形式と精度で、営業スタッフは空いた時間を顧客へのフォローや提案に充てられるようになりました。同社は今後、受注からシステム反映までを完全に自動化し、SmartRead PLUS+との連携をリアルタイムに近づけてリードタイムをいっそう短くすることを目指しています。
編集部は、繁忙期の2カ月に集中する約3,000枚の注文書という、課題の範囲が明確な点を評価しました。打ち手として、読み取り後の確認作業を自社に残さないサービス形態を選び、電話番号の桁数チェックや手数料計算といった社内ルールまで納品前の処理に組み込んだ設計に工夫があります。成果は延べ100時間の入力作業がほぼゼロになったという具体的なもので、二人体制のダブルチェックという工程をほぼ不要にしています。FAXや郵送の注文が残る事業者は食品や産地直送の分野に多く、220人規模の企業がオペレーター付きのサービスで対応した本事例は再現性が高いと考えます。以上から、ドキュメントDX部門 AWARD にふさわしい取り組みと判断しました。
| 会社名 | 株式会社Cogent Labs |
| 概要 | 株式会社Cogent Labsは、2014年4月に設立された東京都港区六本木の企業で、人工知能の研究・開発と関連サービスの提供を事業としています。自社開発のAIで日本の人手不足に対応することを掲げ、AI OCRの「SmartRead」、オペレーターの精査込みでデータを納品する「SmartRead PLUS+」、電子化サービスの「おまかせBOX」などを提供しています。 |
他の受賞事例もご覧ください
受賞事例一覧に戻る
編集部コメント
AI OCRの導入でまず問題になるのは、読み取り結果の確認を誰がやるかです。朝日共販株式会社は、季節に偏った業務のために社内で運用体制を作るより、オペレーターの精査込みでデータを受け取る形を選びました。社内ルールのチェックまで納品前の処理に組み込んだため、自社に残る工程は注文書のアップロードと納品データの取り込みになっています。入力から解放された営業スタッフの時間は、FAXや郵送で注文する会員への対応に戻しています。年に数カ月だけ量が増える業務を持つ企業が、自社で持つ工程と外に任せる工程を切り分ける材料になる事例です。
デジタル化の窓口 編集部