
座席管理ツール「せきなび」
株式会社アスマーク
導入企業高砂熱学工業株式会社
支店・7営業所・44の工事現場に散らばる約260名の在席状況を1つの座席図で共有

座席管理ツール「せきなび」は、株式会社アスマークが提供する在席管理ツールです。オフィスの座席図を画面上に再現し、社員のアイコンをドラッグ&ドロップで動かして「誰が」「どこで」「何をしているか」を共有できます。在席・外出・会議中・休暇などのステータスは色で区別され、Googleカレンダー、Microsoft 365、Garoonのスケジュールと連携して予定を反映します。30名まで無料で使える「せきなび for free」もあります。テレワークと出社が混在する企業や、拠点や現場が離れている企業で使われ、導入社数は250社です。
| 会社名 | 高砂熱学工業株式会社 |
| 業種 | 建設業(空調設備工事) |
| 概要 | 高砂熱学工業株式会社は2023年に創立100周年を迎えた空調設備工事の会社です。空調設備の設計・施工を中心に、環境制御システムなどの設計・施工管理を手がけ、人が暮らし働く建物の環境づくりに取り組んでいます。従業員数は2,230名(2024年3月末、単体)です。本事例の関信越支店は大宮に拠点を置き、埼玉・栃木・茨城・群馬・新潟・山梨・長野の7県に営業所を持ちます。 |
課題・導入背景
高砂熱学工業の関信越支店は、大宮の支店と7県の営業所、営業所が管轄する40か所以上の工事現場に200名以上の社員が分かれて働いています。現場は月が変われば移るため、誰がどこにいるのかを共有する仕組みが必要でした。以前はMicrosoft 365と連携して全員の予定を見られるシステムを使っていましたが、Excelの表のような画面で誰がどこに表示されているのか探しにくく、使用率が上がりませんでした。単体で在席状況だけを管理するツールも試しましたが、外部連携がなく機能が少なすぎて使い続ける理由が弱いという結果でした。DX推進室は、座席図のようにシンプルな見た目で在席状況が分かり、大まかな予定もすぐ確認できる、両者の中間にあたる製品を探していました。
解決策
同社の九州支店がすでに「せきなび」を使っており、使いやすいという評判を聞いたことがきっかけです。関信越支店の約100名で有償版のトライアルを2か月行い、アンケートで6割が以前のツールより使いやすいと答えたことを確かめてから本格運用に移りました。決め手は、複数の拠点を1つのレイアウトに表示し、営業所の枠を越えて社員のアイコンを自由に動かせることで、現場の異動が多い建設業の働き方に合っていました。定着のために、レイアウト内に使い方を書き込み、PC起動時に「せきなび」が立ち上がる設定にし、変更していない社員には上司が声をかけ、各営業所の事務担当にも協力を仰ぎました。支店と一部の営業所ではサイネージに画面を常時表示しています。
結果
現在は関信越支店と7県の営業所、44か所の工事現場で働く約260名がアカウントを持ち、離れた営業所や現場にいる社員の状況もすぐに確認できるようになりました。ステータスごとに色が分かれ、休暇は赤で目立つため、サイネージを見れば今日は誰が休みかが分かります。建設業では休日に工事をして平日に代休を取ることが多く、以前は休んでいる相手に何度も電話をかけてしまうことがありましたが、そうした行き違いはかなり減ったと担当者は感じています。相手の状況を確かめてから動く習慣もつきました。全員の定着はまだ途中と認めたうえで、次はプロフィール機能に顔写真を登録し、電話でやり取りする相手の顔が分かる状態にして社内のコミュニケーションに役立てることを目指しています。
評価したのは、拠点と工事現場に散らばる社員の所在を共有するという課題に対して、過去に2種類のツールが定着しなかった理由を振り返り、必要な機能の水準を見極めてから製品を選んでいる点です。100名のトライアルとアンケートで使いやすさを確かめ、ステータスの色をパステルからビビッドに変えるなど、現場の声を運用に反映しています。自動表示やサイネージ、上司の声かけ、事務担当の協力といった定着策を重ねた過程は、ツールが使われなくなる問題を抱える企業にも再現しやすいものです。休暇中の社員への電話が減った効果は数値では示されていませんが、建設業の働き方に沿った具体的な変化として評価しました。以上を踏まえ、働き方DX部門 AWARD にふさわしい取り組みと判断しました。
| 会社名 | 株式会社アスマーク |
| 概要 | 株式会社アスマークは1998年創立、2001年設立の市場調査会社で、東京都渋谷区に本社を置き、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。マーケティングリサーチ事業のほかにHRサービス「Humap」を展開し、座席管理ツール「せきなび」、サンクスカード、従業員満足度調査、ハラスメント対策、人材派遣といった従業員向けのサービスを提供しています。従業員数は316名(2025年11月末時点)です。 |
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編集部コメント
建設業では休日に工事をして平日に代休を取ることが多く、休んでいる相手に電話をかけてしまう行き違いが起きやすい働き方です。同社は休暇のステータスが赤で目立つことを生かし、サイネージに常時映して、その日誰が休みかを見れば分かる状態にしました。在席管理ツールはフリーアドレス向けと思われがちですが、固定席でも社員が現場に散らばっていれば同じ機能が役に立つと、編集部は受け止めています。九州支店の実績を聞いて関信越支店が試した社内の横展開も、多拠点の会社がツールを広げる入口として現実的です。
デジタル化の窓口 編集部