
カオナビ
株式会社カオナビ
導入企業ジヤトコ株式会社
評価集計を約2日から1時間に短縮し、生まれた時間を人財戦略の高度化に振り向けた

カオナビは、株式会社カオナビが提供するタレントマネジメントシステムです。社員の顔写真や経歴、評価、スキルなどの人材情報を「プロファイルブック」に集め、評価ワークフローの「スマートレビュー」、スキル管理の「アビリティマネージャー」、配置バランス図の「シャッフルフェイス」で、評価の運用から配置や育成の検討までを一つの画面で進められます。外部ベンダーに頼らず人事担当者が評価シートや承認の流れを設定できる点と、CSVの入出力で既存データと連携しやすい点が特長です。利用企業数は4,500社超(2025年9月末時点)です。
| 会社名 | ジヤトコ株式会社 |
| 業種 | 製造業(自動車部品) |
| 概要 | ジヤトコ株式会社は、1999年設立の自動車用変速機メーカーです。本社は静岡県富士市にあり、CVTをはじめとする自動車用変速機や電動パワートレインおよび部品の開発・製造・販売のほか、実験受託やエンジニア派遣を手がけています。国内外に拠点を持ち、関係会社を含めた従業員数は約11,700名(2025年3月31日現在)です。カオナビには、国内関係会社を含む約5,000名のデータを登録しています。 |
課題・導入背景
カオナビを導入する前のジヤトコ株式会社では、社員1名につき1枚のExcelシートで評価を付け、そのデータをマクロで給与計算システムに流し込む運用が定着していました。シートの数は5,000枚にのぼり、部署ごとに管理する負荷は大きなものでした。評価履歴や研修履歴、TOEICスコア、スキル情報は複数のサーバーに分散していたため、「こういったスキルを持っている人を探したい」と考えても、5,000名の中から該当する社員を探す手段がなく、担当者の記憶に頼るしかありませんでした。オンプレミスの評価用サーバーが更新期限を迎えたことをきっかけに、同社は自社開発から外部システムの利用へ方針を切り替え、システムの見直しに着手しました。
解決策
同社は複数のサービスを比較したうえで、営業担当者の姿勢と、人事担当者が自分たちの手で評価シートやプロセスを組み替えられる柔軟性を決め手にカオナビを選びました。2019年の導入時はまず管理職数百名を登録し、人事総務部が操作と設計に習熟してから対象を広げ、翌年には国内関係会社を含む約5,000名のデータを登録して、RPAで基幹システムとも連携しました。2021年からは評価機能「スマートレビュー」で一般層の評価を開始し、その後、嘱託社員の雇用継続確認、管理職の360°評価、電動化関連技術を中心としたスキル調査にも応用しています。管理者権限は人事総務部の4名に限り、部門担当者約10名にはCSVダウンロード権限のみを付与しています。
結果
管理職の評価集計にかかる時間は、以前の約2日からおよそ1時間に短縮されました。360°評価では、帳票作成・配付回収・進捗管理の工数が従来比で約3〜4割減り、評価後に本人が気づきと今後のアクションプランを言語化して蓄積する仕組みに設計を見直したことで、管理職から「部下との向き合い方を見直すきっかけになった」という声も上がっています。上長が評価履歴をその場で見られるようになったため、面談の抜けや育成フォローの途切れも防ぎやすくなりました。経営層と人事による配置や育成の検討では、部下や同僚など複数の立場からのフィードバックデータをもとに議論できるようになり、人事以外の部署からも、蓄積したデータを使いたいという要望が増えています。
編集部は、業務効率化で生み出した時間を人財戦略の高度化に振り向けた点を最も高く評価しました。5,000枚のExcelと分散した人材情報という課題が明確で、評価機能を契約更新や360°評価、スキル調査へ応用した打ち手に創意工夫があります。評価集計の約2日から1時間への短縮にとどまらず、同社では人事自身がキャリアコーチとなり、蓄積したデータをもとに次世代リーダー候補と向き合う育成に踏み出しています。管理職数百名から始めて全社に広げた進め方は歴史の長い企業でも再現しやすく、ユーザー会などでの発信は業界への波及も期待できます。全部門の中で最も優れたサクセスストーリーとして、グランプリ(組織DX部門 BEST AWARD 兼)に選出しました。
| 会社名 | 株式会社カオナビ |
| 概要 | 株式会社カオナビは、2008年5月に設立され、2012年4月にタレントマネジメントシステム「カオナビ」の事業を開始した企業です。本社は東京都港区赤坂にあり、大阪、名古屋、福岡にもオフィスを置いています。事業内容はカオナビの開発・販売・サポートで、グループ会社に株式会社ミツカリがあります。人材情報の一元化から評価、配置、育成の検討までを支えるシステムとして、幅広い業種の企業に導入されています。 |
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編集部コメント
ジヤトコ株式会社の事例で編集部が他社に伝えたいのは、効率化で生まれた時間とデータの使い道です。同社は5,000枚のExcelをカオナビへ集約して評価集計の時間を減らし、経営トップが掲げる「社内たたき上げで次の時代を担うリーダーを育てる」という方針の実現にその時間を充て、人事が蓄積した評価履歴やスキル情報をもとに候補者と向き合っています。現状を「データを蓄積できるようになった段階」と位置づけつつ、AIエージェントを使ったキャリア相談や配置支援にも挑む予定です。
デジタル化の窓口 編集部