
株式会社サイバーセキュリティクラウド
導入企業株式会社JTB
クラウド移行後のセキュリティ運用を専任TAMと組み立て、専任人材を内製せずに従来水準を維持
「CloudFastener(クラウドファスナー)」は、株式会社サイバーセキュリティクラウドが提供する、AWS・Microsoft Azure・Google Cloud向けのクラウドセキュリティ運用支援サービスです。クラウド環境のセキュリティリスクを可視化して監視し、アラートの分析と優先順位づけ、リソース設定の調査と脆弱性の評価、ユーザー権限の整理、証跡の確認までを、AIとセキュリティ専門家の組み合わせで支援します。専任のTAM(テクニカルアカウントマネージャー)が企業ごとの環境と体制を把握したうえで支援します。セキュリティ人材が足りない企業向けのサービスです。
| 会社名 | 株式会社JTB |
| 業種 | 旅行業 |
| 概要 | 株式会社JTBは、旅行事業を中心に事業を展開する事業持株会社で、本社は東京都港区にあります。「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」をグループミッションに掲げ、旅行業のほか観光地開発、ホテル、出版など幅広い事業を手がけています。グループ全体の従業員数は19,376名(2025年3月31日現在)で、旅行関連のWebサイトやWebシステムを多数運営しています。 |
課題・導入背景
JTBは長年、自社データセンターのプライベートクラウドで多数のWebサイトやWebシステムを運用してきましたが、拡張性や運用効率に課題があり、データセンターを閉鎖してパブリッククラウドへ移行することを決めました。以前はサードパーティー製のWAFを専任チームの支援つきで使い、高いセキュリティ水準を保っていました。移行後はクラウドが提供するWAFなどのネイティブなサービスを使う方針だったため、同じ水準を維持できるかが最初の懸念でした。膨大な数のシステムをクラウド上で動かす以上、WAF単体にとどまらず環境全体をどう守るか、属人化を避けながら運用体制をどう組むかという課題もあり、環境全体を見渡す専門的な知見と体制が足りないと感じていました。
解決策
パブリッククラウドのWAFの運用を検討する中で、サイバーセキュリティクラウドのWAF自動運用サービス「WafCharm」を知り、運用負荷を抑えながらWAFを強化できると判断して導入しました。その相談の過程で紹介されたのがCloudFastenerです。専任のTAM(テクニカルアカウントマネージャー)がクラウド環境全体を対象に支援する点に魅力を感じ、インシデント後の対応に追われる運用を避けたい考えもありました。決め手は、WafCharmと同じベンダーでクラウドセキュリティ全般の専門知識を持つこと、クラウドベンダーのマーケットプレイスで提供されていて「お墨付き」がある安心感、WafCharmと組み合わせればWAFから環境全体までを一体で守れることでした。
結果
専任のTAMが伴走することで、セキュリティの専任人材を内製で抱えることなく、移行前と同じ高い水準の運用体制を築くことができました。TAMはJTBのシステム構成や環境の特徴、固有のリスクを理解しているため、細かな説明をしなくても背景を踏まえた提案が返ってくるようになり、担当者はこれを「痒いところに手が届く」対応と表現しています。社内のメンバーからも相談しやすいという声があります。WafCharmと組み合わせたことで、WAFにとどまらずパブリッククラウド環境全体を対象にした運用が実現し、インシデントが起きてから追われる対応から、リスクを事前に抑える予防的な運用へ移りました。今後はグローバル展開を見据えた体制づくりを課題に挙げています。
評価したのは、クラウド移行によってセキュリティの水準が下がる恐れを事前に見越し、WAFの水準維持、クラウド環境全体のセキュリティ、属人化を避ける運用体制という3つの課題に分けて手を打った点です。守りの投資は成果が見えにくいものですが、本事例は専任人材を内製で抱えずに従来水準を維持し、事後対応から予防へ運用を変えたという状態の変化を明確に語っています。担当者は、導入するサービスの数を増やすより自社の要件を先に定義すること、内製する範囲と外部に任せる範囲を見極めることを判断基準として挙げており、クラウド移行を控える多くの企業がそのまま使える考え方です。以上を踏まえ、ガバナンスDX部門 BEST AWARD にふさわしい取り組みと判断しました。
| 会社名 | 株式会社サイバーセキュリティクラウド |
| 概要 | 株式会社サイバーセキュリティクラウドは2010年8月設立、東京都品川区に本社を置くサイバーセキュリティサービスの開発・提供会社で、東京証券取引所に上場しています。「攻撃遮断くん」、WAF自動運用サービス「WafCharm」、脆弱性管理の「SIDfm」などを提供しています。「CloudFastener」はその中で、AWS・Azure・Google Cloudのセキュリティ運用支援を担うサービスです。 |
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編集部コメント
セキュリティ対策は、事故が起きなければ成果が社内から見えにくく、投資として評価されづらい分野です。そのなかで編集部が本事例に注目したのは、JTBが「今までやっていたから同じように入れればいい」という発想を退け、どの攻撃を止めたいのか、何を実現したいのかを先に定義してからサービスを選んだ順序です。専任のTAMが自社の環境を覚えていて説明の手間が減るという効果は、外部支援を受けるとき、契約の内容と同じくらい担当者の継続性が価値を持つことを示しています。セキュリティの運用体制をこれから組む担当者が、自社の要件を定めるときの判断基準として読める事例です。
デジタル化の窓口 編集部