
BUILDY NOTE
株式会社フィックス
導入企業YKK AP株式会社
工程管理をもとに業務を標準化。先行エリアで1人あたり月約21時間(約15%)の業務時間を短縮

BUILDY NOTEは、株式会社フィックスが提供する建設業向けのクラウド型施工管理・工事台帳システムです。顧客見積の作成から実行予算、受発注、原価管理、請求・入金、支払管理までのデータを一つにつなぎ、二重入力や伝達の漏れを減らします。工程表は関係者に即時に共有され、担当者別・業者別・現場別に予定を見渡せる横断工程表で複数現場をまとめて把握できます。図面などのファイル共有や、既読が分かるメッセージ機能も備えています。注文住宅からリフォーム、外構、設備工事まで幅広い業種で使われ、利用社数は2,000社を超えています。
| 会社名 | YKK AP株式会社 |
| 業種 | 製造業(建材) |
| 概要 | 1957年設立、東京都千代田区に本社を置く建材メーカーです。住宅用の窓・サッシ・玄関ドア、ビル用のカーテンウォール、エクステリア商品などの設計・製造・施工・販売を手がけ、13の国と地域で事業を展開しています。グループ全体の従業員数は18,422名(2026年3月末時点)、売上高は5,576億円(2025年度)です。2021年度には窓数シェアで1位となりました。 |
課題・導入背景
同社では、協力業者の工程を管理する方法や依頼の仕方が、業務部署や担当者個人によってばらばらでした。仕事のやり方が人ごとに違うため担当者間でパフォーマンスの差が生まれ、忙しい担当者を別の担当者がフォローすることも難しく、業務効率化を進めるうえでの妨げになっていました。担当者はそれぞれ自分のメモを見ながら工程を管理しており、抜け漏れの不安を抱えたまま仕事を進めていました。予定どおりに搬入や工事ができるか確認の連絡が必要な場面では、多忙な時期に確認漏れが起き、出戻りが発生するリスクがありました。協力業者への連絡もFAXを送ったあとに電話で見てもらえたか確かめる手順で、効率の悪い状態が続いていました。
解決策
同社は正しい業務フローに基づいた作業手順を作成し、それをBUILDY NOTEの工程管理に載せる形で運用を始めました。搬入や工事の確認連絡は工程表に基づいてToDoとして管理し、いつ誰に何を確認するかが個人のメモに頼らず分かるようにしています。協力業者とのやり取りはファイル共有とメッセージを中心に切り替え、既読確認機能で相手が実際に見たことを把握できるようにしました。協力業者の休日や「これ以上作業を請けられない」日もBUILDY NOTE上で分かるため、日程調整はその情報を見ながら進めます。工事の受諾も同じ画面で意思表示してもらう運用です。2022年時点で一部のエリアを除き、ほぼ全国の拠点で導入を終えています。
結果
先行して導入したエリアでは、1人あたり月に約21時間、率にして約15%の業務時間が減ったと報告されています。担当者ごとのやり方の違いによるパフォーマンスの差は縮まり、担当者同士でフォローし合えるようになりました。工程表に基づく確認のToDo管理で抜け漏れの不安がなくなり、古い図面や工程を見て作業する行き違いもなくなっています。北海道から九州までの物件の進捗を誰でも同じように読み取れるようになったことで、将来は全国の事業所がエリアを越えて業務を補い合う体制や、災害時に別のエリアから事業を続けるBCPの考え方にもつながると同社は見ています。2021年度に窓数シェア1位となり受注が増えた際も、現状の人員で対応できた一因にこの標準化を挙げています。
担当者ごとに異なる仕事の進め方が、個人の負荷の偏りとフォローのしにくさを生んでいるという、多くの組織に共通する課題を明確に捉えた事例です。打ち手として同社は、業務フローに沿った作業手順をまず作成し、それを工程管理に載せる順序を取りました。その結果、担当者間のパフォーマンス差が縮まり、互いにフォローできる関係に変わっています。先行エリアで1人あたり月約21時間、約15%の時間短縮という成果が数値で報告されているうえ、北海道から九州までの進捗を誰でも読み取れる状態にしたことが、エリアを越えた協力体制やBCPの検討にまで広がっています。個人の効率化にとどまらず組織の働き方を変えた点を評価し、組織DX部門 AWARD に選出しました。
| 会社名 | 株式会社フィックス |
| 概要 | 株式会社フィックスは、1988年設立、石川県金沢市に本社を置く、デジタルコンテンツの企画・制作とASP事業を手がける企業です(従業員数46名)。主力サービスのBUILDY NOTEは、見積作成から工程管理、原価管理、受発注、請求・入金管理までを一つにつなぐ建設業向けの施工管理システムです。同社は「ものづくりの未来を共創する」を掲げ、ものづくりに関わる人が自由に創造できる働く環境を利用企業と共に作るとしています。 |
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編集部コメント
標準化の効果が表れたのは、2021年度に窓数シェア1位となって受注が増えた時でした。同社は増えた仕事を現状の人員でこなせた理由の一つに、工程管理を軸にした業務の標準化を挙げています。編集部が見落としたくないのは協力業者の側です。FAX後に電話で確認していたやり取りが既読の分かるメッセージに変わり、休日や請けられない日も先に共有されることで、出戻りの不安は発注側だけでなく協力業者にとっても減っています。自社の業務を整えることが取引先の負担を減らすところまで届いた事例です。
デジタル化の窓口 編集部