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働き方DX部門
AWARD

eYACHO for Business

株式会社MetaMoJi

導入事例サムネイル
PRODUCT 製品概要

eYACHO for Business

eYACHO for Businessは、建設・インフラ現場向けのデジタル野帳/施工管理支援アプリです。紙の帳票や図面、写真をタブレット上に集約し、手書き入力とテンプレート化された帳票で現場記録を効率化します。GEMBA Talkによるビデオ通話や同時書き込み・リアルタイム共有機能により、遠隔からの指示・確認・承認を可能にし、現場業務のペーパーレス化とリモート化、タイムロス削減を同時に実現します。

USER COMPANY 導入企業
会社名 阪神高速技術株式会社
業種 インフラ関連
概要 阪神高速技術株式会社は、総延長約258km・1日平均約71万台が利用する阪神高速道路の点検・診断・補修を一括して担う専門会社です。大阪市西区に本社を構え、約380名の社員が24時間365日体制で道路インフラを支えています。老朽化が進む構造物の維持管理を通じて、関西圏の経済活動と市民生活の安全・安心を支える「眠らない高速道路」の番人としての役割を果たしています。
CASE STUDY 事例概要

課題・導入背景

設備事業部では、広範囲に点在する本線・路下・料金所・トンネルなど多様な設備を管轄しており、現場への移動に往復1時間以上かかるケースも多くありました。対面での朝礼や現地検査のたびに移動時間が発生し、作業時間の圧迫や残業の増大が顕在化していました。また、老朽化の進んだ構造物が増えるなかで、突発的な障害対応も年間1,000件規模にのぼり、従来の紙ベースの帳票運用では、報告書作成や回覧・保管の負担が重くなっていたことも大きな課題でした。

解決策

まず第1ステップとして、作業前ミーティング資料や安全巡視チェックリストなど、現場とのやり取りで発生する大量の帳票をeYACHO上に移行し、記入・承認・保存までをタブレットで完結するペーパーレス化を実施しました。続く第2ステップでは、ビデオ通話機能「GEMBA Talk」とウェアラブルカメラを組み合わせ、リモート朝礼・遠隔検査・若手育成の3領域でリモート化を推進。大型モニターを活用したリモート朝礼や、事業所にいながら現場映像を確認できる遠隔検査の運用を確立し、現場に出る若手を事務所からリアルタイムにフォローする育成スタイルへと転換しました。

結果

GEMBA Talk導入から約半年で、朝礼や検査に伴う移動時間を合計60時間削減する効果が確認されました。移動時間がなくなったことで、検査の合間に別業務を挟み込むなど時間の再配置が可能となり、残業削減や生産性向上につながっています。帳票については、安全巡視チェックや作業前ミーティング日誌など日々100枚規模だった紙書類が電子化され、写真貼付や承認プロセスも含めて「紙ナシ・報告書作成作業ナシ・回覧ナシ」を実現。書庫のキャビネット削減やサーバ保存によるストックレス化を通じ、オフィス環境の改善と情報共有のスピード向上も実現しています。

SELECTION REASON 選定理由

インフラを支える現場で「移動のタイムロスゼロ」を目指し、eYACHOとGEMBA Talkを組み合わせて現場業務そのもののあり方を変革している点が高く評価されました。ペーパーレス化にとどまらず、リモート朝礼・遠隔検査・若手育成を一体で設計し、分かりやすい成果を出している点も、本アワードの選定基準に合致しています。とりわけ、総延長258km超の高速道路を24時間365日支える専門会社が、現場DXを通じて社会インフラの安全性と働き方の両立を実現している事例は希少であり、「インフラ保全における働き方DX」のロールモデルとして本部門アワードに選出しました。

JUDGES COMMENT 審査員コメント

道路インフラの維持管理は、長時間労働と紙業務が同居しがちな領域です。そのなかで、「朝礼・検査・育成」をオンラインとオフラインで柔軟に組み合わせ、現場の安全性を損なうことなくタイムロスを削減している点は非常に印象的でした。年間約1,000件の突発障害にも、現場から写真や映像を共有しながら迅速に対応できる体制は、社会インフラを守るうえで大きなインパクトを持ちます。若手が現場で主体的に動きつつ、上司は遠隔から複数現場を支援するスタイルも、「働き方DX」と「人材育成」を両立させた先進的な取り組みとして高く評価できます。

VENDOR ソリューション提供会社
会社名 株式会社eYACHO for Business
概要 株式会社MetaMoJiは、手書き入力技術とクラウド技術を強みとするソフトウェアベンダーで、建設・製造・インフラなど現場業務向けのアプリケーションを提供しています。建設現場向け施工管理支援アプリ「eYACHO for Business」をはじめ、ビジネス向け手書きノートアプリや会議支援ソリューションなどを展開し、紙文化が根強い業務のデジタルシフトを支援してきました。近年は、GEMBA Talkなどのコミュニケーション機能やAI技術も取り込みながら、インフラ保守や建設業界のDX・働き方改革を支えるパートナーとして活動の幅を広げています。

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