Box
株式会社Box Japan
Boxは、クラウドコンテンツ管理・ファイル共有プラットフォームです。社内外のメンバーと、あらゆるデバイスから安全にファイルを保存・閲覧・共同編集できるのが特長です。アクセス権限管理や詳細なログ監査、外部アプリとの連携、ワークフロー自動化などを備え、単なるオンラインストレージにとどまらず、「情報の置き場」と「業務プロセス」を一体でデジタル化できる基盤としてグローバルで採用が進んでいます。
| 会社名 | 全日本空輸株式会社 |
| 業種 | 運輸・物流 |
| 概要 | 全日本空輸株式会社(ANA)は、日本を代表するフルサービスキャリアとして、国内線・国際線ネットワークを世界各地に展開する航空会社です。世界有数の航空連合であるスターアライアンスに加盟し、「安心と信頼」を基盤に、安全運航と高品質なサービスを追求しながら、人と地域をつなぐ社会インフラとしての役割も担っています。環境への配慮や地域との共生にも積極的に取り組み、国際的な評価機関からもサービス品質や安全性で高い評価を受けています。 |
課題・導入背景
航空機整備に関わる帳票類は、英訳対応や署名手続きなど、多数の関係者が関与する煩雑なプロセスとなっていました。紙帳票やPDFをメールでやり取りする運用が残っていたため、進捗状況の把握が難しく、担当者の手作業負荷も大きい状況でした。生産性向上とペーパーレス化、働き方改革を同時に進められる仕組みを整備することが喫緊の課題となり、将来的な業務量増加への備えも求められていました。現場では二重入力や確認依頼が発生するなどムダも顕在化していました。
解決策
ANAではBoxプラットフォーム上に整備帳票を集約し、「Box Sign」による電子署名と「Box Relay」によるワークフロー自動化を組み合わせてプロセスを再設計しました。英訳依頼からレビュー、承認、サインに至る一連の流れをクラウド上で可視化し、関係者がどこからでも最新の帳票にアクセスできる環境を整備。紙の回覧やメール添付を前提とした運用から脱却し、履歴管理やガバナンスの強化も図ることで、現場の標準的なやり方をアップデートしています。
結果
整備帳票の英訳・サイン業務がBox上で一元管理されるようになり、担当者の確認作業やステータスの問い合わせにかかる時間が大幅に削減されました。紙帳票の保管や押印のために出社する必要も減り、ペーパーレス化とリモートワークの推進にも寄与しています。安全性が求められる航空機整備の現場において、生産性向上と働き方改革、ガバナンス強化を同時に実現する基盤として機能し、業務フロー全体のリードタイム短縮にもつながっています。
航空機の安全運航を支える整備帳票というクリティカルな領域で、Box SignとBox Relayを活用し、英訳・サイン業務を抜本的にデジタル化した点を高く評価しました。単なる電子署名ツールの導入にとどまらず、プロセス全体の見直しを通じて、ペーパーレス化、生産性向上、働き方改革を同時に実現していることが、本アワードの趣旨に合致しています。世界的なフルサービスキャリアであるANAの業務変革事例としても象徴的であり、ガバナンスDXの先進事例と位置付けました。
| 会社名 | 株式会社Box Japan |
| 概要 | Box Japanは、米国Box, Inc.の日本法人として、企業向けコンテンツクラウド「Box」を提供しています。セキュアなファイル共有やドキュメント管理に加え、電子署名の「Box Sign」やワークフロー自動化の「Box Relay」などを通じて、業種・業務を問わずお客様のデジタル変革を支援しています。日本市場のニーズに合わせた提案・サポート体制を構築し、グローバルとローカル双方の知見を活かした導入支援を行っている点が特徴です。 |
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航空機整備という、少しのミスも許されない安全第一の現場で、英訳とサインのプロセスをクラウド上で再設計した点がとても印象的でした。紙とメールに分散しがちな業務をBox上に集約して見える化したことで、担当者の心理的・物理的負担を同時に軽減できている点も優れています。グローバルに連携する航空会社だからこその複雑な承認プロセスに真正面から挑んだ、スケール感のあるDX事例であり、他業界にも示唆を与える取り組みだと感じました。