購買管理プラットフォーム
ビズネット株式会社
「購買管理プラットフォーム」は、間接材の購買業務を一元管理するクラウド型の調達・購買システムです。複数サプライヤーの商品を横断検索し、最適な価格・条件の商材をワンクリックで比較・発注できます。承認ワークフローや請求書処理、基幹システム連携までをカバーし、間接材購買の工数削減・コスト削減・内部統制強化を同時に実現するソリューションです。
| 会社名 | 小田急電鉄株式会 |
| 業種 | 運輸業 |
| 概要 | 小田急電鉄株式会社は、首都圏を中心に鉄道・バスなどの運輸事業を展開する私鉄大手で、多数の駅・事業所・関連施設を運営しています。沿線開発や商業施設運営など事業領域も広く、各拠点で発生する備品・消耗品の購買業務は多岐にわたります。こうした広域かつ多拠点の体制の中で、間接材購買の効率化と統制強化が大きな経営テーマとなっていました。 |
課題・導入背景
導入前の購買業務では、基幹システム上のワークフローが購買部門と要求部門にまたがっており、発注から納品に至るまで膨大な時間を要していました。さらに、複数サプライヤーから都度見積りを取得して価格比較を行う必要があり、購買部門の業務負荷が大きくなっていました。一方、要求部門では複数届く請求書を費目ごとに仕分けて基幹システムへ入力する手間が発生していたほか、基幹システムを介さずに外部ECサイトを利用して購入するケースもあり、購買部門で購入実績を正確に把握できない状況でした。その結果、1件あたりの発注に時間を要し、業務全体の生産性低下や内部統制面での課題が顕在化していました。
解決策
小田急電鉄は、既に一部で構築していたデータ連携を活かしつつ、「購買管理プラットフォーム」上にサプライヤーの取引品目をカタログ化。各拠点からの発注窓口をプラットフォームに集約し、要求部門の担当者が自ら商品を検索・選定できる仕組みへと転換しました。横串検索機能で複数サプライヤーの商品を一括比較できるようにし、承認ワークフロー機能と組み合わせることで、現場の使い勝手と内部統制を両立させています。
結果
導入後は、1件あたりの発注にかかる時間が3分の1以下に短縮され、2年間で約654時間の購買業務時間を削減する効果が確認されています。 購買履歴は費目情報と紐づけて自動記録されるようになり、基幹システムへの入力業務も大幅に削減されました。さらに、承認ワークフロー機能により購買プロセスをシステム上で完結させることで、内部統制の強化と監査対応のしやすさも向上。請求書も月次でまとめて一括処理できるようになり、事務負荷の軽減と支払業務の効率化が同時に進みました。
FAX・メール・紙の請求書が前提だった間接材購買を、プラットフォーム型の仕組みによって根本から再設計し、実際に工数削減や統制強化を実現している点を評価しました。特に、1件の発注時間短縮と年間時間削減の数値が分かりやすく提示されており、DXの成果を社内外に説明しやすい構成になっている点も優れています。バックオフィス領域の中でも「購買」という専門性の高い業務プロセスを、分かりやすい形で変革した事例として選定しました。
| 会社名 | ビズネット株式会社 |
| 概要 | ビズネット株式会社は、間接材購買のDXを支援する「購買管理プラットフォーム」を中心に、受発注業務の効率化ソリューションを提供する企業です。電力・製造・医療・建設など幅広い業種の企業に採用され、14,000社以上の導入実績があります。複数サプライヤーを束ねたマーケットプレイス型の仕組みと、既存の基幹システム連携を組み合わせた提案に強みを持ちます。 |
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業務量が見えづらく、“やるのが当たり前”になりがちな間接材購買を、可視化とデジタル化によって一気に変えた好例です。1件あたりの業務時間削減や、累積654時間削減といった定量インパクトが明確な点も説得力があります。ユーザー部門・購買部門・サプライヤーの三者すべての負荷を同時に下げながら、統制も高めている点がバックオフィスDXとして非常にバランスの良い取り組みだと感じました。