CMSとは?図でわかりやすく徹底解説!|2022年最新導入事例も紹介
最終更新日:2022/11/29
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目次
日常生活において、必ずと言っていいほどよく目にするWebサイト。近年では、インターネットを使用して何かを調べたり、購入したりすることが当たり前になりました。その時代の変化に伴い、様々な企業がWebサイトを構築し、デジタルマーケティングに注力するようになっています。
そこで本記事では、Webサイトの構築・運営において、大企業・中小企業かかわらず、多くの企業が導入しているCMSについて、「CMSとは」「3種類のCMSと特徴」「導入のメリット・デメリット」「CMSの導入事例」の順番でご紹介します。
CMSとは(Contents Management System)
CMSとは、Webサイトを構築する際、HTMLやCSSといった専門知識がなくても、簡単にホームページの作成・更新・管理・運営ができるシステムのことを言います。
ここ最近では、Webマーケティングを強化する目的でのCMSの導入ケースが増えています。導入することで、WordやPowerPointのような操作感覚でWebサイトを作成・編集することができ、簡単・短時間で情報の更新やページの追加ができます。
CMSは、Webサイトのコンテンツを構成するもの(テキスト・画像・デザイン・レイアウト)などを一元的に保存・管理しているために、上記のようなことが可能なのですが、文章だけではわかりにくいかと思われますので、CMSを導入しているサイトとしていないサイトの違いを図を用いて解説していきます。
CMSを導入しているサイト
CMSを導入しているサイトでは、まず画像・動画・テキストなどの「コンテンツデータ」、レイアウト・ヘッダー・フッターなどの「テンプレートデータ」、そして「ナビゲーションデータ」などのデータをCMSに保存します。そして、それらのデータを組み合わせることで、Webページが自動的に制作・更新される仕組みとなっています。
例えば上図のように、「自社サイトのトップページはレイアウト1に設定し、記載する文章を入力して文字の大きさはタイトルが大、文章は小、画像はこの画像を使用する」といったことが、WordやPowerPointを操作する感覚で、簡単にWebページの制作・編集ができます。
CMSを導入していないサイト
CMSを導入していないサイトでは、まずHTML(文章構造を指定する言語)やCSS(デザインやレイアウトに必要な言語)といったマークアップ言語や、PHPやJavaScriptなどのプログラミング言語を習得しなければ、Webページを作成することができません。
CMSを導入していないサイトの作成手順を簡単にまとめると以下のようになります。
- ①テキストエディタ(文字や記号などのテキストで構成されているものを編集するソフト)を用意
- ②ページの文章と骨格をHTMLで記述
- ③デザインやレイアウトをCSSで記述
- ④画像や動画を用意
- ⑤公開する場所を用意
- ⑥最後にそれぞれのデータを⑤のサーバーにFTP(ファイル転送用ソフトウェア)でアップロード
このように、CMSを導入していないサイトは、完成したWebページのデータ(②③④をまとめたもの)を1つずつ管理し保存しておく必要があります。そのため、ホームページなどを運営する際は、Webページを追加・更新するたび、それに付随する内容をすべてのページにおいて手作業で編集する必要があるのです。
やはりCMSは導入するべき?
以上からわかるように、CMSを導入しているサイトは、していないサイトに比べて作成や更新にかかる時間や手順がぐっと短くなります。CMSを導入することで得られるメリットはこの他にもいくつかあるのですが、一方でデメリットも存在します。他のメリットやデメリットについては、「CMSの種類とそれぞれの特徴」「CMSの機能一覧」をご紹介した後に、紹介していきたいと思います。
3種類あるCMSとそれぞれの特徴
専門的な知識がなくても、Webサイトを簡単に構築・更新できるCMSですが、CMSは大きく3つのタイプに分けることができます。自社の構築したいWebサイト、あるいは更新していきたいWebサイトにとって最適なタイプのCMSを導入することで、CMS導入のメリットを最大限に得ることができます。本章では、その3種類である「オープンソース型CMS」「商用パッケージ型CMS」「フルスクラッチ型CMS」とそれぞれの特徴を紹介していきます。
オープンソース型CMS
このタイプのCMSは、ソースコードが公開されている(誰でもアクセスできるということ)CMSのことで、誰でも自由に好きなように内容を編集して利用することができます。利用目的を問わず無料で利用することができ、配布することもできるので世界中の個人や企業に利用されています。
~特徴(メリット)~
- 小規模サイトに向いている
- ライセンス費用がかからないため安価に導入できる
- デザインやテンプレートのカスタマイズが比較的容易で自由度が高い
- 多くの人が使用しているため、ネット上に多くの情報がある
~特徴(デメリット)~
- 自身で0からコードを書き、テンプレートなどの設定をする必要がある
- サーバーやドメインは自前で用意しなければならない
- 上記ができる社員がいなければ外部に委託しなければならない
- 公式なサポートはなく、不具合・脆弱性については全て自己責任
- 商用利用を前提として設計されていないものがほとんどで、中~大規模サイト(数千~数万ページあるサイト)には向いていない
商用パッケージ型CMS
パッケージ型CMSとはシステムベンダー( IT 関連製品の販売業者)が開発したCMSライセンスを購入し、それを自社のサーバーにインストールすることで利用できるCMSのことをいいます。
先ほどの、自由度が高いゆえ専門知識が必要なオープンソース型と比べ、CMSの基本機能がパッケージ化されているため、個別カスタマイズはあまり必要がありません。また、セキュリティー面にて問題が発生した場合は保証が受けられたり、トラブルが発生した際はサポートが受けられたりと、安定して運用するための体制が整備されているため、安心して使用できます。
~特徴(メリット)~
- 法人利用を想定して作成されているため、中~大規模サイトに向いている
- マニュアルやトレーニングなど手厚い支援が受けられる
- 企業や組織での運用に必要な管理機能が備わっている
- サポート体制が充実している
~特徴(デメリット)~
- 初期費用やライセンス利用料が必要
- サイトの規模やカスタマイズ、機能拡張により追加料金が発生する
フルスクラッチ型CMS
フルスクラッチ型CMSとは、作成するWebサイトにあわせて独自に開発されたオリジナルのCMSのことをいいます。
既存のシステムとの綿密な連携や他のCMS製品には搭載されていない機能を搭載させるなどの複雑なカスタマイズを行いたい人向けのCMSで、導入までに時間がかかるため、システム導入を急ぐ企業には不向きです。
~特徴(メリット)~
- 全て自社で構築するため、自社システムとの綿密な連携ができる
- ニーズに適した独自の機能を搭載でき、複雑なカスタマイズができる
- 大規模で高度なWebサイトを制作することもできる
~特徴(デメリット)~
- 一から設計・開発を行うため、導入費用は高額、導入までの期間も長い
- 専門的な知識を持つ人材の確保が必要
どのCMSのタイプが優れているか?
これまでご説明したように、どのCMSのタイプにも、それぞれメリット・デメリットがあり、一概にどのCMSが優れているとはいえません。そのため、自社の「利用目的」「利用規模」をしっかりと検討し、「サポートの有無やセキュリティ対策」なども確認する必要があります。
また、初めてのWebサイトの構築でCMSを導入する際は、Web制作会社やシステムベンダーに提案依頼書を提示して、最適なCMSを提案してもらうことをおすすめします。
CMS導入のメリット7つ
1.専門知識WebがなくてもWebページの編集・更新・追加が可能
CMSを導入することで、HTML(文章構造を指定する言語)やCSS(デザインやレイアウトに必要な言語)といったマークアップ言語や、PHPやJavaScriptなどのプログラミング言語を習得しなくても、Webページの編集・更新・追加が可能になります。
また、既存のテンプレートさえあれば、そのテンプレートに必要な「テキストデータ」「画像や動画データ」「ナビゲーションデータ」をCMSの管理画面上に登録すれば、CMSが自動的にWebページを生成してくれます。
2.Web制作会社に依頼しなくていいのでコストが抑えられる
Webサイトの管理担当者がHTMLやCSSなどの専門知識についての知識を持っていなければ、編集・更新・追加するたびにWeb制作会社に作業を依頼しなければなりません。もちろん、商用パッケージ型CMSやフルスクラッチ型CMSも導入コストや運用コストがかかりますが、すべて社内で完結できれば、外注コストだけでなく工数も大幅に削減できます。
3.Webサイト運用を複数人で分担できる
これまでは、ページごとに管理担当部門が異なることが多く、ホームページのデータが担当者のデバイス内に保存されていたので、更新するたびにデータをサーバーにアップロードする必要があり、複数人で作業を分担することが困難でした。
しかし、クラウド型のCMSであれば、ホームページの情報がすべてクラウドサーバー上で一元管理されているため、インターネット環境があればどこからでもWebサイトの編集作業が行えます。また、権限設定についても、IDやパスワードなどを複数発行でき、IDごとに更新可能な部分を制限できるので、適切かつ安全に複数の人でWebサイトを管理・更新することが可能です。
4.スマホやPCなどマルチデバイスへの対応が可能になる
CMSを導入することで、PC以外の異なるデバイスへの対応が簡単にできます。これまでの、HTMLやCSSを用いたWebサイトは、異なるデバイスで表示させるために、Webページをコーディングする必要がありました。
しかし、CMSには、わずか数クリックでサイトをモバイルデバイスにも対応させる機能も搭載されています。また、最近では、モバイル端末での閲覧に対応しているWebサイトが、優先的に上位の検索順位を獲得しやすくなる機能が、Google検索において使用されているため、このような機能を使用することで時間をかけずに掲載順位を上げていくことも可能になるでしょう。
5.マーケティングツールとしても活躍する
これまで、CMSはWebサイトの管理や運用を効率化するための手段として知られてきました。しかし、近年では、Webサイトでのデジタルマーケティングを行う企業が増えたことにより、マーケティングツールとして活躍できる機能を備えたCMSが多くなってきました。
例えば、「顧客行動の分析」ができるものや「スコアリング機能(見込み顧客が持つ、自社への価値を予測し、その価値に準じて点数化する機能)」など、製品によって様々な機能があります。
6.SNSと連携しやすくなる
近年では、FacebookやTwitter、InstagramといったSNSの広告から、自社のホームページに誘導するようなデジタルマーケティングが多くなってきています。
こちらのメリットは製品によってはない場合もありますが、例えば、「CMSで制作したWebページにSNSでのシェアを促進できるボタンをワンクリックで設置できる」、「Webサイトを更新すると自動的にSNSで同じ内容をシェアできる」などの機能を備えたCMSがあります。
7.SEO対策がしやすい
CMS導入のデメリット6つ
1.CMSによっては不正アクセスを受けるリスクがある
CMSはクラウド型のCMSがほとんどですので、IDやパスワードが漏れてしまい不正アクセスを受けるリスクがあります。特にオープンソース型CMSは商用利用を想定していないものが多く、企業用のWebサイトとしては、セキュリティ面において不適切である可能性があります。脆弱性が不明瞭な場合が多く、最悪の場合、個人情報の流出やサイト情報の改ざんなど予期せぬ事態に見舞われることもあり、これはすべて自己責任となってしまいます。
そのため、CMSを導入する際は二段階認証やベーシック認証などの機能が搭載されているCMSを選びセキュリティ対策をするようにしましょう。
2.CMS側で用意されていないデザインを実装することが難しい
HTMLやCSSを書き、ホームページを制作する場合、手間と時間はかかりますが、自由度は極めて高く、思い通りにホームページを制作することができます。
しかしCMSでは、そのCMSの製品に搭載されていない機能はもちろん使用することができないため、「すべて思い通りに制作したホームページ」を実現させることは難しいといえます。
3.操作方法を1から覚えなくてはいけない
オープンソース型CMSのようにサポートが一切ないCMSでは、インターネットから情報を集めて操作方法を1から覚えていく必要があります。また、細かくカスタマイズするためには、HTMLやCSSなどの専門知識も結局必要になってしまいます。
さらに、セキュリティホール(プログラムの不具合や設計上のミスが原因となって発生した情報セキュリティ上の欠陥)の対応や、プラグイン(拡張機能)のバージョンアップなども自分で行う必要があるので、初めて導入する場合は手厚いサポートが受けられる商用パッケージ型CMSをお勧めします。
4.Webサイトがすでに構築されている場合移行作業が必要
自社がすでにWebサイトを構築していて、そこにCMSを導入する場合、既存の環境からデータを移行する必要があります。コストや時間がかかるため、Webサイトのリニューアル時にCMSを導入するケースが多いようです。
また、移行作業は専門的な知識がないと、時間や工数がかかるだけでなく、コンテンツの消滅という事態にもなりかねませんので、システムベンダーに相談し、最適なCMSの提案・移行作業のサポートをしてもらうことをお勧めします。
5.コストがかかる
オープンソース型のようにライセンス費用がかからないCMSも存在しますが、商用パッケージ型は初期費用やライセンス費用がかかり、フルスクラッチ型は一から設計・開発を行うため、導入費用も高額になります。
Web制作会社に制作依頼をする必要がなくなるため、長い目で見れば費用は抑えられるかもしれませんが、CMSのバージョンアップに費用が掛かる場合もあるため、導入する際は念入りに検討する必要があります。
CMSの導入事例を紹介
ここまでCMSの種類やメリット・デメリットについて紹介してきましたが、具体的にどれくらいWeb制作にかかるコストや時間がカットできるのか、マーケティングツールとしてのCMSの導入後のイメージが湧かないという方も多いでしょう。
そこで本章では、CMSを導入した企業の事例を紹介していきます。また、具体的な効果についても数字で分かるため導入後の成果基準としてどれくらいの数字を見込めれば良いか参考になるでしょう。
1.【西武鉄道株式会社】Webサイトの構築・運営の効率化
西武鉄道株式会社は、鉄道事業、沿線観光事業、不動産事業に取り組む企業で、社内にWeb担当者を約100名もつ会社です。もともとは静的CMSでしたが、時代に合わせ動的CMSへ移行する決意をし「HeartCore」を導入しました。それにより現在では、鉄道会社として必要な情報をリアルタイムで表示できるようになりました。
課題
従来のCMSは、セキュリティ面に考慮して静的CMSを選定したが、実運用面では、サイトメンテナンス後の再構成に数時間かかってしまい、鉄道会社として重要な運行情報やニュースリリースなどを、リアルタイムで更新することに苦労していた。
解決策
CMS「HeartCore」を導入し、インフラ構築を工夫することでセキュリティ面とリアルタイム更新性を両立できるようにした。
成果
静的CMSからのリプレイスで、鉄道会社として必要な情報をリアルタイムで表示できるようになった。また、サイトアクセスの分析をしたところ、HeartCore導入後にTopページからの直帰率が平均で約5%下がった。
2.【Viva Air Colombia】デジタルマーケティング
Viva Air Colombiaは、コロンビアの格安航空会社で、現在では23機の航空機を保有し、年間58,000便のフライトで700万人の乗客を運んでいます。Viva AirのWebサイトでCMS「Sitecore」を活用したパーソナライズをしたところ、1日の訪問者数が1,000万人を達成、Webサイトでの購入率が50%向上し、1日の売上が約40万ドル増加、そして直帰率が58%低下し、ラテンアメリカで最も優れたコマースサイトとして認められました。
課題
同社は既存顧客や新規顧客との関係を築くために、Webサイトに完全に依存していたが、Webサイトは十分なパフォーマンスを発揮できておらず、運用を外注していたため、変更や更新に時間とコストがかかり過ぎていた。
また、複数の航空会社が顧客獲得を競うなか、運賃の変更や新しいキャンペーンを迅速に提供することが非常に重要であった。そして、より多くの顧客を獲得し、より利益率のが高い付帯サービスを含めて顧客消費を増やし、解約を削減するために、Webサイトを使って効果的に顧客セグメントを絞り込む必要があった。
解決策
- 第一段階では、Sitecore CDPとPersonalizeを新しいWebサイトと統合して顧客セグメントを作成。それらの顧客セグメントに対し、予約状況、Webサイトの利用方法、選択したフライト、旅行日時や同伴者に関するデータに基づき、コンテンツをより効果的に提供した。
- 第二段階では、Sitecore CDPとPersonalizeを使用して顧客コミュニケーションを向上させた。(例:飛行時間や搭乗人数、チケット購入時期などのデータから、より複雑でターゲティングされた体験を作り、WhatsAppを使用してお客様にメッセージを送信するなど)
成果
- 新サイトは、SNSでお客様から多くの好意的なコメントが寄せられた
- 1,000万人もの訪問者が同時にアクセスしても、高いパフォーマンスを維持しながら、1日で40万ドルを売り上げた。Sitecoreソリューションは、付帯する商品やサービスの販売にも好影響を与えた。
- Sitecore Personalizeのオーディエンス生成機能で、デジタル広告キャンペーンの関連性を高め、クリック後の行動をより効果的にすることでコストを削減した。
自社に適したCMSを導入することが重要
CMSについての基礎知識とメリット・デメリット、導入事例を合わせて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?これまでご紹介してきたように、CMSには様々な種類があり、導入する際には「自社に適したCMSを選択する」ことが最も重要です。そのため、導入する際は、各製品の導入事例なども確認し、慎重に検討するようにしましょう。
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